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石山 新太郎; 深谷 清; 衛藤 基邦; 菊池 満; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*
日本原子力学会誌, 42(2), p.116 - 123, 2000/02
被引用回数:2 パーセンタイル:19.43(Nuclear Science & Technology)本研究では、JT-60SUの使用条件に基づき、将来の核融合炉大型構造材料として、低放射化、高比強度、非磁性であり、核発熱の少ない低コスト材料の開発を目標にMn及びCrを主成分とし、CとNを低減化した鋼種の製造並びに評価を行った。その結果、下記の結論が得られた。(1)Mn-Cr鋼種の新しい組織状態図を得るとともに、これをもとに安定したオーステナイト単相が得られる15.5Mn-16Cr-0.2C-0.2N組織を見いだし、その最適製造条件を把握した。(2)JT-60SU計画運転停止から約20年後において放射化レベルは、SUS316L等既存材料に比較して、1桁以上低い。(3)比強度は、SUS316Lに比して約2倍以上である。(4)熱伝導率は従来材より高く、運転中並びに運転停止後の核発熱による実験装置の異常温度上昇の危険性は少ない。